誰か助けてくれ。俺の願いは声にならない。俺もまた典型的な日本人ということか。俺の腰がグキグキうるさいため、俺は謎の悟りを開いていた。
「あのグキグキうるさいのって腰スケじゃね。」
声の主はテランゴであった。俺は全身をクラッキングで鳴らしながら、テランゴの方を見る。そこには、テランゴとグミオタがいた。
「サイトーさんはそんなにグキグキしちゃって、マリオネットにでもなるのかな?」
グミオタが馬鹿にするように俺を笑う。余計なお世話だ。こっちが好きでマリオネットやってる訳ではない。
「そろそろフルコンボじゃね。」
テランゴがにやつきながら言う。誰がクラッキングの達人だ。俺は顎をクラッキングさせながら突っ込む。だが、最後まで言い終わる前に彼らは立ち去ってしまった。頼む、誰か助けてくれ。声になった俺の願いは、自身のクラッキングの音にかき消された。
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