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2018/03/15

Logbook P.51 暴走

 その後、俺と同志は食事を済ませ他愛もない会話を交わしていた。
「そろそろ時間やし、次の教室いかへんと。」
同志はそう言い、立ち上がる。それもそうだなと思い、俺も立ち上がろうとした。だがその時、事件は起きたのであった。
 グキグキグキグキ・・・。唐突に俺の腰が音を出し始める。俺は反射的に腰を撫でようとする。だが、撫でようとした腕もグキグキと音を立て始める。どうなっているんだ。俺の関節という関節すべてがクラッキングを始めたとでもいうのか。止めようにも止め方もわからない。まさに暴走状態といったところだ。俺は助けを求めるように同志の方を見る。だが、そこに同志の姿はなかった。どうやら見捨てられたようだ。俺は軽い絶望に包まれながら、ゴキゴキうるさい腕で腰を撫でた。

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