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2018/02/17

Logbook P.32 驚愕

 ”驚愕の力です…。あつく選手の「自分から最も近いサンタクロースを召喚する力」、狂気です…”
実況のリクヤんすらドン引きを隠せてない。だが、あつくの猛攻によりチーム一号館が窮地に立たされている事には違いない。
「弾ける天パは、地獄の炎。くらえ、エンシェントロリ・デルタ!!」
テランゴは何度も角を取ろうとしているが、あつくの狂気の前では無力である。俺が思うところ、これは勝つのも時間の問題だ。
”テランゴ選手の力が通用してません!彼の対価、厨二くさいセリフだけが虚しく響いています!!”
テランゴの対価、そんなのだったのか。余裕のある俺は、優雅に実況を聞きながら腰を伸ばした。
 「このまま全滅するって思うじゃん?」
口を開いたのはグミオタだった。次の瞬間に、あつくは膝をついていた。そういえば、グミオタの力は遠隔ヒザカックンだったな。俺は冷静に分析していたが、実際この状況はかなりまずい。あつくが持っていたボールは転がり、リクヤんの実況に腹を立てているテランゴの手の内に。チーム「4ストロークエンジン」ももはやここまでか。俺は密かに負ける覚悟を決めた。

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