角をとった。急にそんなことを言われても、全く実感がわかない。だが、何かが変わった気もする。俺たちが黙り込んでいるのに見かねたのか、トーチ野郎が話しかけてきた。
「それで、お前らは何を言い争ってたんだ。言ってみ。」
俺は、今までの経緯をトーチ野郎に解説した。
「そんなちっせーことで騒いでんじゃねーよ。こっちはガチャ爆死してんだよ。マジ運営許さねぇ。」
確かに。俺はなんでこんなにも怒っていたのだろうか。
数分後、俺とトーチ野郎は完全に打ち解けた。TKNへの怒りも、トーチ野郎への嫌悪感も完全に消えていた。まさか、角をとったというのはこういうことなのか。俺はトーチ野郎に問う。
「やーっと気づいたか。俺の異能はあらゆる角を消す力。物体から精神まで、俺にかかればすべて丸く収まるんだよ。」
つまり、角刈りは丸刈りとなり、カドケシは…。カドケシはどうなってしまうんだ。俺は気になって腰が痒くなった。
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