小松菜は錬成した小松菜を慣れた手つきで収穫し、俺に差し出す。
「ほら、小松菜だ!」
見れば分かるが、俺の困惑は止まらない。小松菜は俺が小松菜を気に入らなかったと思ったらしく、今度は芽キャベツを錬成した。
「採れたての芽キャベツは甘くて最高だよな!」
ニヤニヤしながら芽キャベツを押し付ける。俺は戸惑いながらも芽キャベツをつまみ、口に入れた。
これはうまい。ほのかな甘みと大地の旨味が口の中に広がり、俺を感嘆の渦へと引き込んだ。小松菜が錬成した芽キャベツを一瞬で食べ終えてしまった俺は、少しの恥ずかしさとともに小松菜をみる。すると、小松菜は先ほど錬成した小松菜をドヤ顔で差し出してきた。俺は顔を赤ませながら小松菜を受け取り、口にする。苦い。当たり前のことながら、生の小松菜そのものの味であった。
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