温泉街を散策していると、足湯を見つけた。とりあえず行く当てもなかった俺は、足湯に入ることにした。しばらく浸かっていると、隣に年配の男性が座った。俺は反射的にその男の顔をみる。案の定、先ほど俺を貶めた男であった。男は足を湯船にひたすなり「生き返るのぉ」と呟いた。だが、先ほど痛い目を見た俺は挑発には乗らない。男は挑発に乗らないことを察したのか、こちらをバカにしているような目でみる。俺は耐えきれず、挑発に乗ることにした。だが、今日に限って良いつぶやきが出てこない。必死に考える横で、男は指を降りながらカウントダウンを始める。…4、3、2、1…。何もせずに負けるのは、ツイッタラーの恥だと思った俺は「足湯で疲れをフットバス」と、小声で呟いた。もちろん、直後に俺とこの男以外の客が立ち去ったのは言うまでもない。
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