バスは揺れた。船とはまた違った揺れであるが、心地よい。空虚を眺め、ふと思い出す。ウミネコはメスの方が体が小さいのだ。
バスは地球岬につき、俺はおもむろに崖の方へ歩いた。俺は手すりに手をかけ、一思いに叫んだ。
「この、泥棒猫が!!」
しかし、走ったことが原因か俺の声はかすれ、後半は声が裏返るという醜態を晒した。さらに後方にいたカップルに笑われ、最悪の気分である。俺は持っていたカツゲンを開封し、乾いた喉に流し込んだ。それはまるでパインアメを水で溶かしたようなしつこい甘味だった。こんなことなら、キリンガラナにしていけばよかった。そんなことを思いながら、とりあえずツイートした。
0 件のコメント:
コメントを投稿