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2018/11/25

海図を攻略しよう!!その2

今日は睡魔に負けません!!


みなさんこんばんは!
前回、海図を攻略しようとしたところ、突然の睡魔に襲われて見事に敗北してしまったのむさんです( ´ ▽ ` )ノ
今日は前回に引き続き、海図を攻略していきたいと思います!!
約5ヶ月の間が空きましたが、そこは大目にみてください…
そんでもってですね、「前回なんて覚えてねぇよ」、「そもそも前回の存在を知らない」って方もいると思うので、前回のリンクを貼っておきますね(≧ω≦)b

海図を攻略しよう!!(その1)

それでは久しぶりにやっていきましょう!!

基本的なポイント!


前回の内容は大きく3つ。
・コンパスローズ について
・灯台マークの紹介
・井上式三角定規の動かし方
と、基本的なことを書きましたが…
実はもう1つだけ大切なポイントがあったようです(´・∀・)
単刀直入にいうと「緯度・経度の目盛」ですね。


写真の右の目盛が緯度、下の目盛が経度となっています。
で、こいつの説明をする前に緯度経度の基本的なことを一応書いておきます。

緯度は地球の南北方向の座標で、赤道を中心に90度に別れています。
経度は地球の東西方向の座標で、本初子午線を中心に180度に別れています。
そんで、海の距離の基準には「マイル(海里)」という単位が用いられます。
1マイルは緯度1分で、緯度1分は緯度1/60度、1852mとなっています。
ちなみにどうして緯度が使われるかというと、経度の間隔が緯度が高くなるにつれて狭くなるのに対し、緯度の間隔は場所によって変わらないからです。
また、船の速さの単位には「ノット(knot)」が使われ、一時間あたりに何マイル進むかを意味します。
最後にどうでもいい補足ですが、ノットの書き方は人によって違って、僕の知る限りで3種類あります。
例えば12ノットでは、「12knot」「12kn」「12kt」って感じですね。
僕は「kt」派なので、ここから先はktと書いていきます!
この他の略し方知ってるよって方!
間違ってもコメントとかに書かずに、自分の胸の中にしまっておいてください。

と、だいぶ話がずれてしまったので軌道修正を…
練習用海図では、緯度経度各10分ごとに緯線と経線が引かれています。
また、この10分は1分おきに白と黒で色分けされており、1分は0.2分ごとに目盛が入っています。
まぁ…、見ればわかることなんですが…
この前行った乗船実習でこれを知らない人を数名目撃したのでこういう説明を急遽追加することにしました。
ちなみに、当たり前なことですが目盛の間隔は縮尺ごとに異なって、港泊図と航海用海図では間隔が違います。
こんなんじゃ海図に対する知的好奇心が抑えられねぇよって方は日本水路協会のHPにでも飛んで行ってください。
ちなみに、このHPで海図も買えるみたいですよ!

では、実際に…


問題を解いていこうと思います!!
問題の引用は三級海技士(航海)800題 平成29年版 航海技術研究会編から!
ちなみに資格試験で海図問題があるのは「3級海技士 航海」と「1級小型船舶操縦者」ですね。
4〜6級の航海の問題は見たことないのでわかりませんが、こちらも恐らくはあるんじゃないでしょうか。
まあそんなことは置いといて、さっさと問題に移ります!!
ちなみに問題文は要点しか書きません。

26/4 航海に関する科目 問題2改 (一)
A丸はジャイロコース〈020〉、7ktで航行
09:06に甲崎灯台を真方位〈138〉に測定
同一針路、速力で航行後、10:00に白崎灯台を真方位〈092〉に測定
この海域には流向が真方位〈265〉、流速1.5ktの海流がある
(1)実行針路および実速力
(2)10:00の船位(緯度、経度)

こんな感じの問題ですね。
海図が折り曲がっていて申し訳ないですが、とりあえず順を追って解いていきます。

まず、甲崎灯台と白崎灯台があるのがこちらの島です。


 この今回はこの島を使った問題です。
まず始めにすることは、問題にある情報の記入です。
とりあえず、甲崎灯台から〈138〉、白崎灯台から〈092〉の位置の線を引きます。
するとこんな感じになります。


 ここで、2本の位置の線が交わっていますが、これはA丸の船位とは特に関係ありません。
次はA丸の一時間分の航程線と潮流を記入していきます。
どちらを先に記入しても結果は同じですが、今回は航程線から記入していきます。
まず、09:06の位置の線、すなわち〈138〉の線に任意の点(線上ならぶっちゃけどこでもいい)を取ります。
で、任意の点からA線の一時間分の航程線、〈020〉に7分を取ります。
取り方は、井上式三角定規で〈020〉の線を引き、コンパスで緯度目盛から7分の長さを計り、任意の点からシュって引く感じですね。
そしたら、航程線と同様に、航程線と7分の交点から潮流、〈265〉に1.5分を取ります。
するとこんな感じになります。


先ほども言いましたが、航程線と潮流は逆の順序でやってもOKです。
で、ここまできたら、潮流の、〈265〉に1.5分の点と任意の点を線で結びます。


この線が、A丸の実行針路(一時間分)ですね。
一時間分なので、この距離を測るとそのまま実速力の値が出ます。
ちなみにこの問題では、実行針路 008°、実速力 6.5kt となりました。
と、気がついたら(1)が解けたので、続いて(2)をやっていきます。
まず、A丸の10:00までに進む距離、すなわち54分間に進む距離を求めます。
計算は
6.5(kt) × 54/60(時間) = 5.85(分)
となります。
ってことで、この5.85分を先ほどの任意の点から取ります。(下図の●)
そしたら、その点から〈138〉の線を引きます。
するとあら不思議、一番はじめに引いた〈092〉の位置の線と交点ができます。(下図の○)


ってことで、この○の位置が10:00での船位です。
あとは緯度と経度を読み取るだけでお終いです。
ちなみに今回は、{30°9.5'N,135°5.3'E}となりました。

長文お疲れ様です。


さて、皆さんはこの問題に「ランニングフィクス」が使われていることに気づいたでしょうか?
まぁ、地文航法を少しでも知っている人なら普通に気づいたと思いますが…
こんな感じに、地文工法の知識を問いてくるあたり、さすが海技試験って感じですよね〜(笑)
基本的にはベクトルの問題と何ら変わりないので、海図を極めたいって人は三級海技士の海図問題を解きまくってみてはいかがでしょうか?
ちなみに、僕が知る限り、海図問題のある資格試験で一番難しい問題を出すのが三級海技試験なので、このレベルの問題が解ければ航海士になる上で問題ないんじゃないかな〜って気がします。
ちなみに今回使った問題は若干元の数値と変えているんですが、これは試験用海図と僕の持っている海図の縮尺が違っただけで、特に大きな意味はありません。
最後に、ランニングフィクスについてですが、これは「2級海技士(航海)を攻略せよ!!」シリーズの地文航法編で説明すると思うので、乞うご期待って感じですね(   ´∀`)ハハハ
ってことで今日は終わります!
それでは皆さん良い夜を(・ω・)ノシ

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