おっす!
みなさんこんばんは!
最近、課題とか資格勉強をしてたら1日が終わっているのむさんです。
まったく、こんなんじゃ昼寝もままならないぜ…
ってことで、今日は2級海技士(航海)の天文航法を攻略していきます!!
実は現在地文航法攻略編を執筆中なのですが、7月の定期試験が近いせいか早く天則計算をまとめろとの声を頂きまして…
急遽、天則計算をまとめることにしました。
それでは早速行ってみましょう!!
なんせ時間がないもので…
2級海技士の天文航法の問題って、実は天測計算だけではないんです。
ところがどっこい、急遽書き始めたので専門書が手元にないため、今回は「天体による船位の測定」についてだけまとめます。
残りは、天文航法編で紹介します!
が、あまり期待しないでくだされ…
で、天則計算なんですが、問題集の解説とかをみてかなり手順が多いのはご存知かと思います。
今回は忙しい人のために、ほとんど計算式を覚えずに天則計算ができる方法を紹介します。
詳しい原理とかの説明は天文航法編で(以下略
そんでもってですね、以下に使われる略語ですが、天則計算表の略語・記号表を参照してください。
覚えるのはこれだけ!
・U.T.の求め方
・Acの式
・Zの式
・天則計算表の見るページ
・天則暦の見方
・天則位置決定用図の使い方
ざっと6個あるんですが、とりあえず例題を解きながら説明してみます。
例題:平成19年2月11日0500頃、真針路140度、速力14ktで航行中、28°-50'S,100°-38'Wの推測地点で下表の通り天体の高度を測定した。後測時の船位を求めよ。
ただし、船用基準時計の誤差+1s、六分儀の誤差−1.0’、気温20度、海水温度19度、眼高18mである。
天体 船用基準時計 測高度
No.33 11:38:13 61°-29.0'
No.42 11:42:21 58°-02.0'
以下計算
ship's T H19.2.11 05:00:00
L in T 06:42:32(+
U.T. H19.2.11 11:42:32
まぁ、こんな感じですね。
U.T.の計算は覚えないといけないんですが、非常に簡単です。
目的としては、現時刻が世界時の何月何日何時何分頃なのかを確認するだけです。
これをしないで、そのままの時間を使うと、痛い思いをします。(日付が変わる場合、天則暦の見るページが変わるのと、これをしないと午前と午後の別もわからないです。)
簡単に説明すると、船の時間にL in Tを足し引きしているだけです。
L in Tは経度を15で割れば出てきます。
符号はEの時ー、Wの時+です。
まじで船内時計を世界時に直しているだけです。
No.33の計算
C.T. 11:38:13
C.E. 1(+
U.T. 11:38:14
E* 16:52:53(+ d26°29.6'S
E*P.P. 00:01:55(+
hG 28:33:02
hG 68°15.5'
Long. 100°38'(ー
h 327°37.5'
lat. 28°50'S
d 26°29.6'S
ここではまず、船用基準時計の時間に修正を加えます。船用基準時計は12時間表示ですが、世界時を示しているので、C.E.を足し引きすればU.T.として使えます。
観測時のU.T.が求まったら、その時間を天則暦でひいて、E*、E*P.P.、dを求めます。
これは探して、比例計算してから写した値です。
U.T.とE*、E*P.P.を加算するとhGになります。時角を度数表示にするには、15をかけるだけでいいのですが、今回のようにhGが24より大きい場合は24ひいてから15をかけると度数表示にできます。
度数表示にしたら、推測位置の経度を足し引きします。
Eの場合+、Wの場合ーです。
そうすると、時角hが求まります。
ちなみに、lat.は推測緯度、dは先ほど天則暦探したものです。
ここで、「おいおい話が違うじゃないか。こんなの覚えきれないぞ。」と思ったそこのあなた!
安心してください。
天則計算表ⅩⅩⅢ項の(4)の計算例を見てください。
この計算例は観測方程式を用いたものですが、こんな感じに例が載っています。
ってことで、覚えなくても大丈夫です。
続いて、acとZを求めます。
公式は以下の通りです。
sin ac=sin d・sin lat+cos d・cos lat・cos h
cos Z=(sin d - sin lat・sin ac ) / ( cos lat・cos ac )
計算すると、
ac=61°18.5'
Z=93°
となりまして、
Zの符号は、180°<h<360°であるためE、つまりN93°E=S87°Eとなります。
ちなみに、0°<h<180°の時、Wになります。
ところがどっこい、「こんな公式覚えるのは無理だ」といった方もいるでしょう。ですが、これを見てください。
この球面三角形を覚えれば、天則計算表の球面三角形の公式に当てはめることでacとZが求まるんですね。
ってことで、余裕です。
あとは、測高度を改正して、測高度と計算高度の差を求めます。
a 61°29.0'
I.E. 1.0'(ー
a0 61°28.0'
Corr.Ⅰ 8.1’(ー
Corr.Ⅲ 0.2’(+
at 61°20.1'
ac 61°18.5'(ー
I 1.6'(+)
改正は天則計算表第3表を見れば全部載ってます。
なので、大したことはないです。
ちなみに、これでNo.33における計算は終わりです。
長いように見えて、大体のことは天則計算表に乗っているのでそんなにむづかしいことはないですね。
それでは、No.42の方をノンストップでお楽しみください。
No.42の計算
C.T. 11:42:21
C.E. 1(+
U.T. 11:42:22
E* 18:42:38(+ d60°51.7'S
E*P.P. 00:01:55(+
hG 30:26:55 (06:26:55)
hG 96°43.8'
Long. 100°38'(ー
h 356°05.8'
lat. 28°50'S
d 60°51.7'S
ac=57°51.9'
Z=176.4°→N176.4°E=S03.6°E
a 58°02.0'
I.E. 1.0'(ー
a0 58°01.0'
Corr.Ⅰ 8.1’(ー
Corr.Ⅲ 0.2’(+
at 57°53.1'
ac 57°51.9'(ー
I 1.2'(+)
といった感じです。
このあとは、No.33とNo.42の間に船が進んだ距離を求めて、天則位置決定用図を使っていきます。
まず、進んだ距離を求めます。
14kt×(11:42:21-11:38:13)/60=0.966≒1.0'
といった感じです。
ここからは天則位置決定用図を使っていきます。
ってことで、これが天則位置決定用図(のコピー)です。
本物を使っても良かったのですが、なにぶん大きいので勘弁してくだせぇ…
やりながら説明していきます!
一番最初にNo.42(後測した方)の位置の線を入れていきます。
①No.42のZの方位に線を引く
②中心からNo.42の方位、Iの距離の位置に垂線を引く。
これで入れた垂線が位置の線です。
③船の移動量を記入
今回は、140°に1.0’です。
④移動した船のポイントからNo.33のZの方位線を引く。
⑤移動した船のポイントからNo.33の方位、Iの距離の位置に垂線を引く。
よって、②と⑤の交点が推測位置からのズレとなります。
今回は1.2'S'ly、2.8'E'lyでした。
計測したdlat.とdLong.は天則位置決定用に書いておきましょう。
あとは、推測位置にズレを加算して、天則位置を求めます。
DR.lat. 28°-50'S DR.Long. 100°-38'W
dlat. 1.2'S dLong. 2.8'E
lat. 28°-51.2'S Long. 100°-35.2'W
以上で天則計算は終わりです。
補足として、天則位置決定用での距離の取り方ですが、右下のこれを使います。
僕のやり方はおそらくスタンダードなやり方ですが、縮尺を変えて作図すると誤差を少なくできたりもします。
聞いた話によると、1’前後の誤差ならば許容されるとかされないとかいう話もあるので、あまり気にしなくても良いかもしれませんが…
終わり!!
2級海技士(航海)の天則計算は苦戦する人が多いと思いますが、僕はこのやり方で突破できました。
2、3問このやり方でとけば、多分大丈夫でしょう(笑)
ってことで、今日はここまでです!
それではみなさん良い夜を(・ω・)ノシ